秘密ノートのトップ > 過去のアリス記事 > friend・1 光

friend・1 光

2006.09.29(Fri)




私はアリス。いまは、白いシーツに包まれたベッドに座っている。

胸にクッションを抱き、ぼんやりと窓の外を見ていた。

其処に広がるのは闇。暗く何処までも広がる漆黒の世界。

都会の夜空は星が見えないって誰かが言っていたっけ。

確かにそうだと私も思う。

だって、実際にここから見える夜空には、何処にも煌く光は無かったから。

その代わりに、私の部屋の窓の外に見える光もある。

それは夜空じゃない。もっともっと、比べ物にならないくらいに低い場所で光っていた。

赤、青、黄色。みっつの光。

しかし、それには風情も何も無い。それも当然だ。

だって、あれは作られた光なのだから・・・。

電気信号で点滅しては、勝手に車を止める長い棒が一本。窓の外の道路沿いにそれは立っていた。

私が見ていた窓の外。なんともつまらない風景。何処か寂しい光景。

だけど、そんな世界にも変化が訪れる。

ぽつぽつぽつと、雫が落ちてきたのだ。


雨が降ってきた。それは天空からの柔らかな涙。冷たい誰かの涙―――。


(雨に続く)

<<friend・2 雨 | ブログホームへ | タイムショックで、アリススピン!>>
コメント
コメントの投稿

NAME:

MAIL:

URL:

COMMENT:

PASS:

SECRET: 管理者にだけ表示を許可する

この記事にトラックバックする
トラックバックURL:
http://arisu1.blog54.fc2.com/tb.php/91-6885d689
| ブログホームへ |